ここは今から倫理です。動画を公式見逃し配信で1話から無料視聴！山田裕貴主演キャストや再放送情報

高校3年生の春、ある高校では倫理の授業が始まろうとしていた。生徒たちは選択授業で倫理を選んでいたが、その理由は人それぞれ。さらに顔には出さないもののそれぞれに深刻な悩みを抱えていた。それは、いじめを受けていたり、自傷行為がやめられなかったり、ドラッグに手を出してしまっていたり、無理やり性行為をされた生徒も…。重い悩みに押しつぶされそうな生徒たちの前に、倫理の教師が現われる。彼の名前は高柳(山田裕貴)。顔は整っているものの目つきが鋭く常に理路整然と話す高柳に、生徒からの評価はさまざま。高柳は倫理は知らなくても困ることなどないと言いながらも、生徒に倫理と哲学の言葉を投げかけていく。聞いたことはあってもよくわかっていなかった教科書に書かれた先人たちの言葉。それが現代の高校生の悩む心にどう届くのか。高柳は生徒たちに正面から向き合い、問いかけながら個々の悩みに寄り添っていく。「よく生きる」（ソクラテス）とはどういうことか？生徒たちは倫理の言葉たちから救いを見出すのか？ それとも!?

この作品は、自傷行為やいじめなど高校内で生徒達が抱えている様々な問題に、教師が立ち向かい解決に導いていく学園モノのようです。そして、この作品が面白くなりそうな一番のポイントは、主人公である教師が生徒たちと向き合う時に使う武器が偉人や先人たちが残した言葉であるという点です。哲学の言葉や偉人の名言は、誰しもが何かのきっかけで出会い、本を読まない人でもいくつかの言葉は記憶していると思います。ただ、実際にその言葉に感動したり人生に役立ったと実感する経験をしたりしている人はそこまで多くないはずです。それでも長い時間を乗り越えて残ってきたことを考えれば、私たちがそれらの言葉の本当の意味を知らないだけかもしれません。作品の中でよく知られている名言が、主人公の教師に最適な場面で使われることによって今まで感じとれなかったその言葉の意味や深みが味わえることを期待します。そして、高校時代に倫理の授業を真面目に聞いておけばよかった悔しがることができれば最高です。

この作品の注目キャストは、主人公の高柳を演じる山田裕貴さんです。彼の演技は、ここ数年の活躍でたくさん見ることができました。色々な役に恐れることなく挑戦されていて、見るたびに印象が変わるので感心しています。そして、彼が教師を演じるのを見るのは今回が2度目で、前作の役はかなり表と裏の性格に激しい差のある異常な人物でした。今回の高柳は、性格的には落ち着いた人物のようですが、決して明るいイメージではなくクセも強そうです。そのため、前作の明暗の激しいキャラクターを見事に演じきった山田さんが、どのように抑制のきいた人物を演じるかがとても楽しみです。さらに、今回は今まであまり見せたことない知性も演技から感じさせなければいけません。第一話を見た後、山田さんに対し今までとは違った印象を受けることに期待しましょう。

この漫画はいつかドラマ化されるだろうと思ってた。熱血先生でもなく、お兄さんのような親しみやすい先生でもなく、一昔前の学園物であれば生徒から嫌われるタイプの倫理教師である。生徒に優しい言葉や面白いことばなどは一切話しかけないので生徒も無視をしている。ならば生徒の困難な場面に立ち会うと身体をはって立ち向かうのかといえば、そういうわけでもない。倫理を説くのである。生徒からすれば、殴ったら殴り返してくれる方が調子がでてくるというものだが、高柳先生は同じ土俵に絶対にのらないのである。新しい解決の仕方を楽しみたい。そしてもう一つの楽しみがNHKで放送するということである。いじめ・不純異性・リストカットが当たり前のようにでてくる。原作の漫画では画風のせいかとにかくエロいのである。この漫画のすごいところは一見すると単なるエロ画像だけの上に、理論整然とされた高柳先生の言葉が貼られていることである。これをNHKはどこまで画面におさめきれるのであろうか。ストーリーの展開と共にこちらも楽しみである。

主演の山田祐貴は楽しみでしかない。山田くんといえば、朝ドラで主人公のちょっとたよりない幼なじみを思い出す。こっちの方が素に近いのではなかろうか？ちょっと天然っぽく、それでカープのコーチを父にもつだけのことがある熱さを感じ、昔の熱血ものの方がむしろ適役なのかもしれない。それが今回の役は全くの真逆な役である。理論整然と山田くんがしゃべるというのはおそらく今までの役のなかではなかったはずである。しかもほとんど年齢的に変わらない生徒役に始終無表情でいながら、どう台詞をまわすのであろうか。あの難解な台詞を立て板に水のように抑揚もつけずにきっとしゃべるのが高柳先生のみどころであるがこれを、どのように演じるだろうか。もしこれを演じ切れれば、きっと「人のいい友人役」から脱皮できるであろう。

高校で学ぶ「倫理」を大学受験の社会科科目でいわゆる暗記科目の1つ、そう考える人は多いのではないでしょうか。
『ここは今から倫理です。』は、そんな多くの人たちに一石を投じる物語です。「死に近づいた時とか」
原作漫画の冒頭の衝撃的なセリフは、倫理を学ぶことで将来どんな場面で役に立つのかの答えの1つとして、主役である倫理教師・高柳が倫理を選択した15人の生徒たちを前に放った言葉です。死と向き合い考えることは、倫理の本質です。
倫理は、思考力や洞察力、判断力を身につけ自己形成し人格を確立することを第一の目標としています。
しかし、倫理教育の実態は、その目標に反し知識伝達に終始した授業が行われていることが問題視されています。
そんな倫理を、何故、原作者・雨瀬シオリはテーマにしたのでしょうか。
それは、自ら命を断った親戚の女性に由来します。
その女性の遺書は見つからず、後に付箋がびっしり貼られた倫理の教科書と日記が見つかり、うつ病の女性の単なる死で終わらせたくなかった雨瀬の思いが、この物語を誕生させました。
そして、高柳の授業は、知識伝達偏重ではない授業になっています。リアルな死に根ざしたこの物語を、アニメ化ではなく生身の人間が演じるドラマで映像化したのは、とても意義のあることです。
倫理を学んだが否かに関係なく、このドラマは必見の価値ありです。

主役である高柳を演じるのは、ヒーローからヤンキーまで振り幅の広い役を演じることができる山田裕貴。
冷静沈着に振る舞いつつ熱く生徒に接する高柳を演じるには、申し分のない役者です。
冷静沈着な演技は『海賊戦隊ゴーカイジャー』のゴーカイブルーことジョー・ギブケン役で、熱い思いを語るのは『HiGH&LOW THE WORST』にて村山良樹役で経験済みです。ただ、この物語を成立させるには、悩みや問題を抱えながら高校生活を送る高柳の生徒たちがとても重要になります。
その生徒たちのキャストは、現時点では発表されていません。
どこまで原作を踏襲するかは分かりませんが、難しい役柄になることは間違いありません。
生徒たちを誰が演じるのか、今からとても楽しみです。